いいちこ@あまのっちの信心ブログ

浄土真宗の信心について、味わいを中心に書いていきます。

毎日お念仏を称えていると③

しかるに教について念仏諸善比挍対論するに、難易対、頓漸対、横竪対、超渉対、順逆対、大小対、多少対、勝劣対、親疎対、近遠対、深浅対、強弱対、重軽対、広狭対、純雑対、径迂対、捷遅対、通別対、不退退対、直弁因明対、名号定散対、理尽非理尽対、勧無勧対、無間間対、断不断対、相続不続対、無上有上対、上上下下対、思不思議対、因行果徳対、自説他説対、回不回向対、護不護対、証不証対、讃不讃対、付属不属対、了不了教対、機堪不堪対、選不選対、真仮対、仏滅不滅対、法滅利不利対、自力他力対、有願無願対、摂不摂対、入定聚不入対、報化対あり。
この義かくのごとし。

しかるに本願一乗海を案ずるに、円融満足極速無碍絶対不二の教なり。

またについて対論するに、信疑対、善悪対、正邪対、是非対、実虚対、真偽対、浄穢対、利鈍対、奢促対、豪賤対、明闇対あり。この義かくのごとし。

しかるに一乗海の機を案ずるに、金剛の信心は絶対不二の機なり、知るべし。

敬つて一切往生人等にまうさく、弘誓一乗海は、無碍無辺最勝深妙不可説不可称不可思議の至徳を成就したまへり。なにをもつてのゆゑに。誓願不可思議なるがゆゑに。
悲願たとへば太虚空のごとし、もろもろの妙功徳広無辺なるがゆゑに。
なほ大車のごとし、あまねくよくもろもろの凡聖を運載するがゆゑに。
なほ妙蓮華のごとし、一切世間の法に染せられざるがゆゑに。
善見薬王のごとし、よく一切煩悩の病を破するがゆゑに。
なほ利剣のごとし、よく一切驕慢の鎧を断つがゆゑに。
勇将幢のごとし、よく一切のもろもろの魔軍を伏するがゆゑに。
なほ利鋸のごとし、よく一切無明の樹を截るがゆゑに。
なほ利斧のごとし、よく一切諸苦の枝を伐るがゆゑに。
善知識のごとし、一切生死の縛を解くがゆゑに。
なほ導師のごとし、よく凡夫出要の道を知らしむるがゆゑに。
なほ涌泉のごとし、智慧の水を出して窮尽することなきがゆゑに。
なほ蓮華のごとし、一切のもろもろの罪垢に染せられざるがゆゑに。
なほ疾風のごとし、よく一切諸障の霧を散ずるがゆゑに。
なほ好蜜のごとし、一切功徳の味はひを円満せるがゆゑに。
なほ正道のごとし、もろもろの群生をして智城に入らしむるがゆゑに。
なほ磁石のごとし、本願の因を吸ふがゆゑに。
閻浮檀金のごとし、一切有為の善を映奪するがゆゑに。
なほ伏蔵のごとし、よく一切諸仏の法を摂するがゆゑに。
なほ大地のごとし、三世十方一切如来出生するがゆゑに。
日輪の光のごとし、一切凡愚の痴闇を破して信楽を出生するがゆゑに。
なほ君王のごとし、一切上乗人に勝出せるがゆゑに。
なほ厳父のごとし、一切もろもろの凡聖を訓導するがゆゑに。
なほ悲母のごとし、一切凡聖の報土真実の因を長生するがゆゑに。
なほ乳母のごとし、一切善悪の往生人を養育し守護したまふがゆゑに。
なほ大地のごとし、よく一切の往生を持つがゆゑに。
なほ大水のごとし、よく一切煩悩の垢を滌ぐがゆゑに。
なほ大火のごとし、よく一切諸見の薪を焼くがゆゑに。
なほ大風のごとし、あまねく世間に行ぜしめて碍ふるところなきがゆゑに。
よく三有繋縛の城を出して、よく二十五有の門を閉づ。
よく真実報土を得しめ、よく邪正の道路を弁ず。
よく愚痴海を竭かして、よく願海に流入せしむ。
一切智船に乗ぜしめて、もろもろの群生海に浮ぶ。
福智蔵(18願)を円満し、方便蔵(19・20願)を開顕せしむ。
まことに奉持すべし、ことに頂戴すべきなり。

皆様、お疲れ様です。一乗海の海に溺れておりましたが、何とか息をすることができたので、ブログを書いています。

非常に丹念に調べ上げた論文に出会えたおかげで、多少なりとも親鸞様のおっしゃることが理解できました。

 

親鸞(様)の一乗海釈」

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ibk1952/33/2/33_2_666/_pdf/-char/ja

PDF形式なので、ブラウザで見れるように設定した人や、iPhone使ってる人は拝見してほしいが、法の四八対、機の十一対、本願の二十八の比喩についての詳しい出典や背景などが書かれてある。

 

お念仏を称えるということをここまで嘆じた表現というか、情念というか、さすがは親鸞様と手を合わさずにいられない、最上級の讃嘆と味わわせていただいた。

 

ところでこのブログを書いているときに、とんでもない事件が起こってしまった。

安倍元首相が、弾丸に倒れるという事件が起きた。

世間の大事は、他のブロガーに任せるとして、私は暗殺の前日に、仕事終わりに昼食を済ませ、明日からの連休を思う存分仏教に浸かろうと思い、銭湯に行き、疲れを癒やそうと出かけました。睡眠不足でしんどかったのにもかかわらず、サウナに入り、水風呂に浸かり、サウナが2階にあるので、階段からおりてきて、歩き出そうとした瞬間に天地がひっくり返ってしまった。

 

頭を強打してしまった。ふらふらと立ち上がり歩き出したが、近くの他のお客さんから、「頭から血が出てるよ」と叫ばれてしまった。

 

それで打ち付けた後頭部にタオルを付けると、血が大量にあふれているのがわかった。すぐに脱衣所に向かい、銭湯のスタッフを呼び鈴で呼んだ。そして「救急車呼びますか?」「はい、お願いします」私は、多少の躊躇はあったが、頭なので、逆に様々な影響を考えて救急車を呼んだ。今コロナや熱中症などで忙しいのに、10分もかからずに来てくれた。

福井県立病院の救急センターに運ばれた。若い救急スタッフにベッドに縛られて、様々な機械を取り付けられた。心臓の鼓動が機械を通して聞こえてくる。

「ピッ、ピッ、ピッ」あぁ命の音!!少し感動しながら目を瞑っていると、携帯の音が鳴り出す。不機嫌なスタッフの表情を横目に電話に出た。

銭湯に行って帰らないのを心配した母親の声だった。「何してるんや?」「実は…」

一瞬笑われてしまった。情けない、それから、CTの予約をして、しばらくして頭のCTスキャンをしてもらった。結果は、骨折も皮下出血もないとの診断だった。ひとまず安どした。妻が自宅に帰ったようだったので、連絡を取り迎えに来てもらった。

 

それにしても情けない顛末だった。銭湯にも迷惑をかけたので、次の日に整形外科に行ったついでに、お詫びの粗品を買い、謝罪にうかがった。

 

一瞬先は闇だ。と言われるがその通りかもしれない。どんな宿業の結果が待ち構えているか念仏者とて受けなければならないのだ。いつ闇(災難)が訪れようが、功徳の大宝海にいるので、安心していられるのだ。そのことが何より感謝できる。

 

親鸞様の一乗海釈に出遇うと、はじめはなんじゃこりゃと悩んだが、様々な意見を頂戴して、やはり信心歓喜慶喜しかないと、味わわさせていただいている今日であります。

 

なんまんだぶつ なんまんだぶつ